

すまいる茶諭(さろん)「菜園教室」
入会歴10年 Yさん(70代)
多摩市シルバー人材センター
すまいる茶諭(さろん)「菜園教室」として、令和7年2月に開始。
第3、4土曜日、月1回各2時間、2~11月(8月休講)の間で全9回実施。定員は8名。
「教える場」ではなく、互いに「学び合う場」をモットーに運営している。
多摩市シルバー人材センターで菜園教室の自主事業を行うYさんに、趣味が事業につながった経緯やきっかけについて伺いました。
WEBデザイナーです。平成8年に会社をつくり、主に国内の大手電機メーカー関係の仕事を行いました。WEBデザイナーといっても、委託される仕事はプログラミングなど多岐に渡り、平成22年に会社をたたむまで本当に毎日忙しくしていましたね。仕事を辞めてしばらくのんびりしていたのですが、だんだん外に出たい欲求が出てきました。
そんなとき、妻がインターネットで、シルバー人材センターのパソコン講師募集を見つけてくれたのです。それが入会のきっかけになりました。
センターで遊休地の活用を考えていることを知り、何かお役に立てないかと思ったことが始まりです。
私は趣味で菜園を16年ほどしていたので、その経験が活かせるのではと思いました。趣味ではありますが、専業農家さんに伴走いただいて本格的に取り組んできた自負があります。当初は企画段階だけに関わるはずが、関わっているうちに教室運営についても心配になってきて、結局は運営側のリーダーになっていました。
はい。みんなで意見を出し合って楽しく運営しています。
メンバーはそれぞれ菜園の経験が豊富な方ばかりです。ですので、誰か1人のやり方に統一することはなく、各メンバーの個性を生かした教室にできればと思っています。それが、シルバー人材センターで菜園教室を行う意義だと思うからです。論語に「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」というのがあります。楽しんでやる人にはかなわないということです。
この言葉のとおり、メンバーにも参加者にも楽しんで参加してもらいたいと思います。
魅力は、シルバー人材センター自体が、「社会的包摂」を実現している点にあると思います。実は、センターに入会する前、ハローワークを通じて一般企業の面接を数社受けました。年齢不問とあるものの、雇ってくれるところはありません。そのとき、自分が社会から取り残されたような感覚になりました。しかし、シルバー人材センターで得意なことを活かすチャンスをもらい、救われたのです。
このような場所は、社会にとってなくてはならないものだと思います。
そうですね、言いたいことは「絶望するなよ!まだまだ楽しいことがいっぱいあるぞ!」ということです。
私たちの年齢になると、誰でも一つは好きなことや得意なことがあるでしょう。そうしたことが仕事になるなんて、この上ない喜びだと思いませんか?私は入会して、様々な就業の機会をもらいました。就業が生きがいや楽しみにもつながっています。シルバー人材センターは私たちにそうした機会を与えてくれるところですので、入会をおすすめします。
今回の事業は、想定を大きく上回る反響があり、申込みも多数となりました。急きょ菜園スペースと教室のクラス数を増やして対応しています。参加者は8歳から70代までと幅広く、事業の目的の一つである、多世代交流の場にもなっています。多摩市では「多摩市健幸都市宣言」を制定し、健康でいきいきと暮らせる都市づくりを目指しています。この事業もその取組に合致するものです。今回の取組をきっかけに、今後も会員同士や市民の方との交流を広げていきたいと考えています。
多摩市シルバー人材センターでは、就業機会の公平性の観点から、就業期間の上限を3年とする制度を多数の就業先で採用しています。一人でも多くの方に就業の機会を提供できるように取り組んでいますので、地域のために就業したいとお考えの方は是非ご入会ください。また、就業以外でもサークル活動やイベントなどのアイデアがございましたら、一緒に実現に向けて考えていきましょう。